**音と人について**
私達の周りにはいろんな音が存在します。心地よい音、うるさい音、さまざまです。けれど同じ音でも人によって心地よいと感じる時とうるさいと感じる時があります。これはどうしてでしょうか?
音とは一体なんなのでしょう。少し音について考えてみましょう。
音は空気という弾性媒体の中を伝わっていく振動で、その空気の振動が、私達の聴覚を刺激して、音として感じられるのです。
つまりある空間に、なんらかの形で空気が押されたり引かれたりすると(SPのウーハーを連想してみてください。)空気に圧力の疎密ができる。これがある周期で繰り返されて波動となり、空気中を伝わっていく。これを音波と呼びます。
音波は空気中を波動として伝わっていくが、その速さは次の近似式で表すことができる。
C=331.5+0.61t (m/sec)
C:空気中の音の伝ぱん速度
t:空気中の温度(摂氏)
この式から解るように音波の速度は、その音波が伝ぱんする空気の温度によって強く影響を受け、温度が高ければ高いほど速度は早く、低ければ遅くなって摂氏零度では、1秒間に331.5mになります。
野外のコンサートの場合、昼と夜とでは速度が違うわけです。また、室内においてもリハーサル時と客が入った時の温度が違います。
一般に常温では音の速度は約340(m/sec)と記憶しておくと便利です。
音にはまた大事な要素として、音の強弱があります。耳で聞いた音の強弱を表す基準としてホン(Phon)を用い、物理的にはデシベル(Decibel=dB)が使用されます。
ホンは人間の耳で聞こえる最小限界の大きさ(最小可聴値)を0ホン、人間が聞くに耐えられる最大の限界(最大可聴値)は約120ホンで、それ以上の強い音は、はなはだしい苦痛を感じさせるか、場合によっては鼓膜を破るとかの障害を起こしてしまいます。
次にロビンソン・ダドソンの聴感曲線について考えてみましょう。人間の耳の要素の入ったホンと周波数の関係を表したものであります。
周波数1000Hzではホンと音圧が一致しているのですが、人間の耳は低い方の音でしかも音が弱くなってくると聞こえにくくなっています。同じ傾向が、10000Hz以上の高い周波数の音についても見られます。そして人間の耳は3000〜4000Hzでもっとも感度が良いのです。(50Hz付近をすこしブーストしてもそんなにうるさく感じないのに逆に3000〜4000Hz付近を少しでも上げると敏感に反応します。)
PAにおいてLOWがブーストぎみなるのはこのせいです。
図表
音のもう一つの大切な要素として音色があります。ピアノとオルガンの同じ周波数の音(例えば「ド」の音)を聞いても、どれがピアノの音かがすぐわかるが、これはそれぞれの音色が異なるからです。音色はその楽器の音の基本波にその周波数の整数倍の周波数が高調波として含まれており、その高調波が何倍までのものがそれぞれ基本波にたいしてどれだけの強さで含まれるかのよって決ってくる。そのためピアノとオルガンの音を区別することが出来る。(収音においてマイクポジション及びイコライザーの仕方が大切なのはこのせいです。)
音についての3つの基本要素は、音の強さ、高低、そして音色であると言うことが御解りなったと思います。
この音がいろんな意味で人間に悪影響を及ぼすのが騒音と言われるものです。
では、騒音とはどういうものなのでしょうか。
(騒音)
音は人間にとっていつも心地良いものであるとは限らない。たとえ音楽であってもある人には、睡眠の邪魔になったり、仕事の妨げになったりすることがある。これは、まちがいなく騒音である。だからといって音楽は騒音だと決めつける分けにはいかない。音楽を楽しむ人にとっては、心地よい音なのであるから、、、道路を走る車のエンジン音や工事現場の音ならばまちがいなく騒音であると決めつけてよさそうであるが、車を運転する人や工事現場の人にとっては必要不可欠な行為(騒音を出すことではない。)であって一概にそれが騒音だと決めつけることはできない。このように、騒音は、確定的な定義を下しにくいものではあるが、一般的には、騒音とは、あってはならない音、ないほうがよい音、邪魔になる音のすべてである。
騒音の定義がこのようなものであれば、同じ音を同じ人が聞いても、ときにより、場合により、それを騒音だと言ったり、騒音ではないと言ったりすることが許される。それでは定義がないのと同じではないかといわれかねない定義である。騒音をこのように定義せざるを得ないことは、騒音の困難さを示すものである。(ある歌手のコンサートを見るため、聞くために会場に集まった人達には騒音という問題はないのでしょうか。いや、中には騒音と感じている人もいるのではないでしょうか。それはどんな場合でしょう。)
ここで、騒音レベルについて考えてみましょう。
環境は静かなほど望ましいが、人が静かだと感じる騒音レベルがどれくらいかと決めることは、出来ません。居室が40dBAの騒音レベルならば、一般的にはかなり静かであるが、30dBAの室内環境に40dBA近いレベルの変動音がくれば、それが気にならない人は少ないでしょう。ところが自動車の中は60dBAならばかなり静かに感じるし、機械工場などでは、70dBAでも静かだと感じる事が有る。このように、環境により、また、条件により、騒音レベルの許容値は大きく異なるが、一般的にそれぞれの室内に対する騒音レベルの推奨値または許容値といわれるものをまとめると下表のようになる。
表 空室内の推奨許容騒音レベル(dBA)
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ラジオ等スタジオ 25〜30
音楽室 30〜35
劇場 30〜35
病院 35〜40
映画館 35〜40
教会 35〜40
ホテル、住宅 35〜40
教室 35〜40
会議室、小事務所 40〜45
図書館 40〜45
公共事務室、銀行、商店 45〜55
レストラン 50〜55
工場 55〜65
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しかし、現実には、ここに示した値をこえている場合が多い。
1mの距離をおいての会話には、騒音レベルが50dBA以下であることが望ましいが、少し大きな声を出せば、60dBAの騒音下でも会話は可能である。一般には、50dBA以上のレベルの騒音の下では、快適な会話は不可能ではあるが、騒音の周波数スペクトルが妨害の程度に大きく関係します。すなわち、1000Hz以上の周波数成分の多い騒音は、明瞭度に影響の強い子音や第2フォルマント周波数付近の音をマスクして、比較的低レベルでも会話妨害が大きい。(以前に話したように人間の耳は、3000〜4000Hz付近の周波数に敏感な為です。)
そこで、共通の音楽を楽しむためにやってきた人達の中にも音に対して不快感を感じる場合があります。1つは、音源(スピーカ)に異常に近いとき、2つめは、音源(スピーカ)から出てくる音です。1つめのことは後で述べることにします。
2つめのことについて述べますと、音源(スピーカ)からでてくる音が異常に高い周波数成分が多い場合(特に中高域成分)や低域成分が異常に多い場合、長時間その音を聞いていると不快感を持ち、ひどいときは気分が悪くなる。また、突発的な衝撃音がしたときなどは、一瞬なにも聞こえなくなると言った症状がでる。これはもうりっぱな騒音と言えるのではないでしょうか。
さて、それでは、騒音が人間に及ぼす影響を考えてみよう。以前に貴重な資料を頂いたので、それを報告します。
「騒音とストレス」
私達は毎日、いろいろな音に囲まれ、自分もさまざまな音を出しながら生活しています。 騒音に関しては、自分だけが被害者と思うのでなく、加害者にならないように注意する心がけも必要でしょう。 騒音が人の体に及ぼす影響について考えます。
自動車やバイクがまき散らす交通騒音、映画館や様々なお店から流れるBGMや、呼び込みの声、行き交う人波、と繁華街では音が洪水のように押し寄せ、騒音レベルは70ー80ホンにも達します。 一方、家庭内でもボリュームを上げたステレオやテレビの音に悩まされることが少なくありません。
このほか、建築工事のショベルカーの音、集塵車の音、頭上をよぎるジェット機の轟音、園児や学童の歓声など、騒音ノイローゼの人の悩みの音の種類は、際限なく広がります。
騒音の要素を探ると、だいたい次のようになります。
@音の大きさ快音と騒音の境は40ホン前後ですが、多くの人が騒音と感じ始めるのは、室内で55ホン以上。
A音質
同じ大きさの音でも、不協和音は不快に感ずる。
B音の変動性
例えば衝撃的な音とか、間欠性の音、頻繁に繰り返す音など、音の発生の時間的経過にも影響を受ける。
C時間帯
昼間はまったく気にならない自動車の音が、夜中には安眠を妨害する騒音となることがよくあります。
周囲に雑音の多い、人間が活動している時間帯と違って、休息している夜中は周囲が静かなため、ちょっとした音にも気づき、昼間はなんとも思わない音もうるさく感じたりします。 24時間営業のコンビニエンス・ストアーに買物に来る車のエンジン音が、夜中には騒音となり、近隣の住民から訴えられるというトラブルにもなりかねないのです。
D聴取妨害
騒音のために、電話やテレビの音がきこえなくなるという苦情がおこるのは、屋内での騒音レベルが55ホンを超えた場合に多いのですが、これは一方の音が他方の音を妨害してしまったためです。
普通の会話の音声は、1メートルの間隔で65ホン程度ですから、騒音が55ー60ホンになると、かなり妨害されます。
このほかに音の感じ方の個人差も無視することは出来ません。 ロック音楽を快音と感じる人と、クラシック音楽だけしか受けつけない人とでは、おのずと騒音の基準が違って来るでしょう。
また同一人物でも、体調が悪いとき、病気のとき、疲れているときなどには騒音に対して敏感になります。
「うるさいと思うストレスが、体に障害を及ぼす」
騒音の人体への影響を大別すると@聴力(耳)への影響A聞き取りにくいなどの聴取妨害Bいらいらといった情緒妨害C睡眠妨害D仕事や勉強などの精神作業妨害E身体的被害です。 その被害の起こり直接に影響を受けるのは耳(聴覚)と大脳の聴覚域です。
騒音による耳の障害としては、難聴がありますが、これは次に詳しくお話します。
大脳の聴覚域への被害としては、やかましさと聴取障害があり、これらは、間接的に情緒障害や生活妨害となって、不安、いらいらや睡眠不足をまねき、そのストレスがさらに身体に悪影響を及ぼしたりします。
大脳の聴覚域でキャッチした騒音が大きい場合は、皮膚の血管が収縮し、血圧が上がったり、脈拍が早くなったりといった症状が出ることもあります。 一般に自覚症状として訴えられるのは、頭が重い、いらいらする、食欲不振、眠れないなどという、自律神経失調症の場合と同じ様な症状です。 時には冷や汗が出たり、体内のカロリー消費が増えるためにやせてくるといった症状が出ることもありますが、これらの反応は、内分泌の失調と共に内臓の働きを調節している自立神経系が、
騒音のために交感神経優位に傾き、副交感神経とのバランスを欠いているためと考えられています。 騒音のストレスが、自立神経失調を引き起こしているのです。
一方、眠っているときに騒音がどのように作用するかについては、血液中の血球数の変化と、眠りの深度の変化に現れます。
ストレスがかかると、白血球中の2種類の血球(好酸球と好塩基球)の数が減りますが、睡眠中に騒音に出会ってもこの数が減り、このことがらも安眠が妨害されていることが分かります。
眠りの深さの変化については、周波数の高い音、例えば列車の音やジェット機の音に特に反応しやすく、40ー50ホン以上になると眠りが浅くなります。自動車の音や工場の機械音でも55ホン以上では、かなり眠りの深度が浅くなることが、脳波のテストで裏づけられています。
騒音に対処するには
騒音に対処する方法としては、断つか、逃げるか、蔽ってしまうしかありません。
●方法1 消す、または小さくするテレビやステレオがやかましかったら止めてもらえば良いわけで、音源を断つか音量を下げれば快適に。 しかし、人間関係に歪が生じないように注意してください。
●方法2 遠ざかる
音源から遠ざかれば、音量をさげたのと同じ効果になるので、うるささは半減するでしょう。
●マスキング
騒音と感じられる音の大きさは、40ー50ホンを超えているものが多いので、それ以上の音で対抗しようとしても不可能でしょう。 こんな場合はイヤホンを使うのも一方法。 交通騒音、嫌いな音楽など、気になる音を、イヤホンから流れる好みの音でマスキングしてしまうのです。
この方法は、騒音のために不眠症になっている人や神経がいらいらしている人にも良いようです。 好きな音楽だけでなく、川のせせらぎ、虫の声、梵鐘の響きなど、自分が快快音と感じる音のテープを使ってマスキングしてみましょう。
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騒音のために、耳が聞こえなくなることがあります。これは騒音性難聴と呼ばれますが、最近は、補聴器やヘッドホンステレオなどによって、騒音性難聴になる。
「騒音性難聴の種類」
大きな音を聞いた後や、騒音の激しい電車から降りたときなど、耳が聞こえにくくなったように感じることがあります。 これは、騒音のために、一時的に聴力が低下してしまったためです。
こんな場合を一時性難聴と呼びますが、これに対して、永久的に聴力損失をうけるものを、騒音性難聴と呼んでいます。
騒音性難聴の種類には、中耳性難聴と、内耳性難聴の2種類あります。
中耳性難聴は、耳をいきおいよくたたかれたり、頭をひどく打ったりしたときに鼓膜が破れたり、耳小骨がはねとばされたりしたのが原因で起こります。
これに対して内耳性難聴の方は神経性のものです。 騒音に長い時間さらされていたり、時間は短くても大きな音を聞いたりしたとき、内耳の感覚細胞や神経が損傷をうけ、耳鳴りが起こったり、聴力に障害が起こってくるのです。
「原因は、職業、スポーツなどさまざま」
騒音性難聴にかかる職業としてはリベット工、製缶、製鉄紡績など。 職業病と認定されないまでも、騒音で耳が痛くなるような環境は、私達の身の回りにもたくさんかかえこんでいます。
また、電話の交換手も、騒音性難聴にかかることがありますが、この場合は受話器を置く瞬間的な音が問題になります。 私達の身近にある瞬間的な音の害としては、クレー射撃、狩猟、スポーツで使うピストル、花火等の音があります。
電話の交換手の場合は、イヤホンを付けているために、乱暴に受話器を置くと、その音が衝撃音になるのですが、これと同じように、一般の補聴器も、ボリュームをあげすぎると、聴力障害を促進することになりかねません。
ヘッドホン、イヤホンなどのボリュームをあげて、長時間聞くのは、好ましいことではないのです。 適当な音量で楽しみたいものです。
「聴力検査を定期的に受けて予防」
聴力は、20歳をピークに低下し始め、60歳、70歳になると生理的難聴(老人性難聴)になっていきます。
健康な人は、60代では補聴器を必要としませんが、70代になると、生理的に補聴器を必要とする人が多くなるようです。
このように、生理的な難聴は避けがたいものですが、騒音性の難聴は本人の注意で、予防ができます。
内耳や聴神経が原因の難聴は、かかると治療法がなく、補聴器に頼るしかないので、予防の心がけが第一。
騒音性難聴は、知らぬ間に徐々に進行することが多いので、いつも騒音にさらされている人は、時折聴力検査を受けて、自分の聴力の状態を把握しておくとよいでしょう。
聴力検査では、どれくらい弱い音が聞きとれるか、またはどれくらい正確に言葉が聞きわけられるかを検査します。 方法には、オーディオメーターという機械を使って、音の聞こえ方を調べる純音聴力検査と、ことばの了解度をみる検査があります。
この2つの組合せで、難聴の程度や性質を調べると同時に、治療法や今後の難聴の経過を予測します。
聴覚検査は、耳鼻咽喉科に行けば受けられます。
*騒音性難聴を防ぐには*
日常生活の中で、注意できることは、できるだけ守ること。
また、難聴が気にかかる人は、次のことをチェックしてみてください。
●セルフチェック
@人の話などを、しばしば聞きかえすようになった。
Aテレビやステレオのボリュームをついあげてしまう。
B耳鳴りがひんぱんに起こる。
@Aは、聞こえにくくなっているかどうかのチェックです。
また、難聴にかかると、耳鳴りを伴うことが多いので、頻繁に起こるときは、早めに聴力検査を受けること。
●生活上の注意
@騒音をカットする。
騒音のひどい職場やクレー射撃場などでは、耳栓をする指導がされているようですが、子供が花火で遊ぶときも母親が耳を塞ぐなどの指導をして、事故を防ぐこと。 その他、瞬間的な大きな音にも注意を怠らないこと。
A補聴器の音量は控え目に
補聴器のボリュームを上げ過ぎないこと 補聴器は、スピーカーが耳の奥のほうへ入り込むタイプのものが多いので、音量をあげると、その騒音で聴力障害を起こ
してしまいます。
Bヘッドホンステレオもほどほどに
イヤホンが、耳の奥にはいるタイプは避け、長時間、耳に当てっぱなしもやめたいもの。 最近は、ヘッドホンの形が改良され、音が外に出せるものが増えているようです。 音が外に漏れれば、耳の中の騒音は減るので、難聴予防にはよいのですが、周囲の人には騒音になることを忘れずに。
また、大きすぎる音にすれば、このタイプのイヤホンでも聴力障害を起こす場合があります。
そのほか、ストレプトマイシンやカナマイシンなどの薬を使っている人は、聴力障害を起こしやすいので耳鳴りなどないか、聞こえにくくないかをいつも注意していることと、騒音を避ける工夫も大切です。
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以上です。
この事柄で騒音が人体に及ぼす影響が少しでも理解して頂けたと思います。
これは、私が以前経験したことですが、あるデパートで簡単なコンサートがありました。
そこに集まった大勢の人達の中に耳を押えて必死にステージを見ようとしている小さな子供がいました。’なにをしているのか興味はあるけれども音が大きすぎる。’といったところでしょう。
このとき、私は考えさせられました。今までこのような子供達のことを考えてこの仕事をやってきただろうか?
そこまで考えては、こんな仕事はできないと、おっしゃる人もいらっしゃるでしょう。でも本当にそれ出いいのでしょうか?
騒音としてではなく、心地よい音として聞くにはどうしたらいいのでしょうか?
きっとこの子供は、スピーカが近くて音がうるさかったのです。スピーカの位置を変えるのも一つの解決方法です。
それでは、聴衆エリアに対してスピーカ位置との距離を均等にすれば、少なくてもこの問題は、解決されます。また、小音量で沢山のスピーカを置くのも一つの方法です。
私達は、このことを踏まえて、コンサートやミュージカルなどの仕事をしています。
近年、SPフライングのチャンスも増えてきました。これは従来のSPマウントの方法では、近くの人はうるさく遠くの人は聴こえにくいからです。
まだまだ、日本ではSPフライングは、容易ではありませんが、SPマウントの方法がいかに重要かは、このことからも理解して頂けると思います。
また、フライングに関して、事故等の責任問題も避けて通る分けには行きません。今まで以上に慎重に対処しなければなりません。
私も何度もSPをフライングしましたが、SPが地上に下りるまで気か抜けませんでした。
また、この聴衆エリアに対して均等な音圧、及び音質を提供するには、SIMシステムが、現在のところ最適方法だと思います。
SIM システムの開発では、音と人との関係(音響心理)が重要なポイントとなっています。
測定及び補正だけの目的だけではなく、これらの音と人、人と人との関係をいか
にスムーズに行うかが重要課題です。(技術的なことも不可欠ですが、それ以上にこれは大切な事だと考えています。)
もう一度これらの事柄について考えてみていただければ、さいわいです。
**文章が、意味不明な部分が有りましたら申し訳有りません**
参考文献
PA音響システム 設計と施工 工学図書株式会社版
音響工学 東北大学教授 工学博士 城戸健一著 (株)コロナ社
「騒音とストレス」
朝日家庭便利帳’88 5月号健康家族 環境が作る病気5より
監修/国立公衆衛生院生理衛生学部活動休養衛生室 室長 大久保千代次
「騒音と難聴」
朝日家庭便利帳6’88 健康家族 環境が作る病気6
監修/帝京大学医学部耳鼻咽喉科教授 鈴木 淳一
ハンドブック・オブ・レコーディング・エンジニアリング ジョン・アーグル著
最後に、貴重な資料を提供して頂いた富岡道明さんに御礼をもうし上げます。by 角 和幸
**質問、感想等が有りましたら、ast@ast-osk.comまでお願いいたします。**