L-Acoustics V-DOSC System No.10



7.仕様

7.1コントロールラック
a)ヤマハD2040DSPユニット
ヤマハD2040は2インプット、8アウトプットのDSPクロスオーバーです。インプットレベルは+24dBm(=+22dBv)まで対応可能です。名目上のレベルでは、クリッピングの起きるまでにヘッドルームが12dB残っています。D2040の以下の機能がV-DOSCシステムに使用されます:
*フィルタリング
*チャンネルレベル調整
*チャンネル間ディレー調整
*チャンネルパラメトリックイコライザー
*全システムディレー調整

フィルターのバンドパスの仕様は以下の通りです:


HIGH-PASS
LOW-PASS
FUNCTION
CH.1:SUBWOOFER
25Hz
80Hzor200Hz
4th order
CH.2:BASS
25Hz
200Hz
4th order
CH.3:MID
200Hz
1.3kHz
4th order
CH.4:HIGH
1.3kHz
THROUGH
4th order


使用されるオーディオインプットはアナログです。
ディレーの設定はメーターとミリの単位で表示されます。
メモリ保護はリアのスイッチで起動します。
ユニットの1から4までのメモリには4つのプリセットがストアされています。
D2040の機能は、各V-DOSCシステムに付いてくるオーナーズマニュアルに記載されています。なかでも以下の機能は非常に便利です:

* PARAMリンク:ゲイン設定を除くすべてのパラメータは、ステレオモードでリンクされています;左右のチャンネルとも同じです。
* RS 485 BULK DUMP:ストアされているすべてのパラメータを、一つのユニットから別のユニットにダンプします。
* ストア: パラメータをストアします。
* ユティリティモードを使ったゲイン設定。

b) ヤマハDEQ5デジタルイコライザ
DEQ5は、グラフィック2x30バンドモード(メモリ1から20)またはパラメトリック2x6バンドモード(メモリ21から40)で動かすステレオユニットです。ディレー機能もあります。アナログまたはデジタルモードでD2040に接続可能です。V-DOSCコントローラーはデジタルモードで接続されます。ユニットにはV-DOSCネットワークでストアされたプリセットはありません。すべてのメモリはブランクで、オペレータあるいはサウンドエンジニアが使用できます。
DEQ5の詳しい機能はオーナーズマニュアルに記載されています。

アドバイス:
 ユニットを使用する前に、現在使用中のメモリをチェックしてリセットしてください:
* PARAM LlNKスイッチを押してください。
* FLATを押し、メモリをブランクにしてください。
* もう一度FLATを押して確認します。
* 以前にセーブされているかもしれないすべてのパラメータを差し止めるため、PARAMETERモードに入ります: NOTCH機能が作動していないこと、デジタル減衰、ディレー、極性が初期設定になっていることを確詔してください。初期設定は以下の通りです:
 G=O;DEL=O.021ms;POL=NORM.

7.2 CAMCOアンプ
a) DL3000Pの仕様
V-DOSCシステムのすべてのチャンネルにこのアンプを使用することをお勧めします。
仕様は以下の通りです:

ゲイン 32dB
連続/1kHz Crest Factor 1:10 ピーク
パワー >1050W@8Ω
>1350@8Ω
>1500W@8Ω
>1600W@4Ω
>2200@4Ω
>2600W@4Ω
>3200W@Mono8Ω
>4400@Mono8Ω
>5200W@Mono8Ω


電源 2つの独立した電源、"標準的な"タイプ
保護 ロードリミッター、しきい値の調節可能なファーストアウトプットリミッター
冷却 完壁に静かなファン冷却、信号制御および温度制御
オプション WinCaiリモートコントロールシステム、RS485を通じたPCオペレーション
電力消費 平均8A、切り替えの場合14A
リミッター アタックタイム1ms、リリースタイム400ms
  
   
@71Volts=1250W@4W
トリムポジション
ゲイン減少%
>15:O0
100%
13:30
70%
12:O0
40%
10:30
20%
9:O0
10%
7:30
5%
  

7.3V-DOSCエレメント
a) 個々の仕様
これは単独のエレメントの仕様です。V-DOSCアレーのパフォーマンスは複雑な音のカップリングの結果ですので、以下のデータはシステムパフォーマンスとは別のものです。

周波数レスポンス
周波数レスポンス(+/-3dB)
50Hz-18kHz
使用可鮨な帯域(-10dB)
40Hz-20kHz
SB218を使用した場合のフルシステムの帯域
30Hz-20kHz


Power rating-Long term/Impedance
LF 2x55Vrms
8 ohms
MF 69V
8 ohms
HF 80V
16 ohms
          

指向特性(-6dB)
水平方向 対称90°
垂直方向 一つのエレメントに対しての定義なし

システムデータ    フラットスタッキングの場合のパーマネント(常時)アウトプット
エンクロージャー1つ 136dB、1m同等
エンクロージャー2つ 140dB
エンクロージャー4っ 144dB
エンクロージャー8つ 147dB

     
テクノロジー
LF 15インチ防水コーンベースリフレックスx2,3インチボイスコイル
MF 7インチ防水コーンベースリフレックスx4
HF 2インチドライバーx2、特許取得DOSCウェーブガイド&ホーン
  
解説

材質 バルト海産樺の合板 角は目塗り・ネジ止め
仕上げ RAL8019マロングレイ構築ポリウレタングリル、黒のエポキシ樹脂穴あき
スチールで無煙炭オープンセルフォームコーティング
特徴 フライングハードウエア、ハンドル


**V-Doscの図面は、ここをクリックしてください。**

7.4 SB218サブウーファーエレメント

周波数特性
周波数特性(+/-3dB)
30Hz-200Hz
使用可能な帯域(-10dB)
25Hz-250Hz


Power rating-Long term/lmpedance
65V 4 ohms

指向特性(-6dB)
Omnidirectional

テクノロジー
18インチコーンベースリフレックスx2、4インチボイスコイル

解説

材質 バルト海産樺の合板 角は目塗り・ネジ止め
仕上げ RAL8019マロングレイ構築ポリウレタングリル、黒のエポキシ樹脂穴あき
スチールで無煙炭オープンセルフォームコーティング
特徴 フライングハードウエア、ハンドル

          
**SB-218,Flying金具の図面は、ここをクリックしてください。**


 今回がこのシリーズの最終回です。

 このシリーズにあたり、少しでも皆さんにV-Doscを理解していただきたく思い、連載を致しました。
 私自身もこのシステムに巡り合い、久々に感動を覚えました。
 今現在は、いろんなシステムが有りますが、なかなか正確な情報が伝えられていないのが現状です。ただ、噂だけで、判断することが多いのではないでしょうか?(私の偏見かも知れませんが、、、)
 少しでも、正確な情報を提供できることは、音響に携わる者として、義務だとさえ、感じています。色々と、今回の連載に関しても注文がありましたが、何とか修正を加えながら、また、最小限の割愛で、出来る限りの情報を提供できたと思っています。これも情報提供先である、ベステックオーディさんの懐の深さだと、感謝しております。有難うございました。

 最後に私共の希望として、V-Doscを誰でも使用出来るレンタルシステムを確立して欲しいとの希望をベステックオーディオさん提案しております。何時実現できるかは、未定ですが、期待をしたいと思っております。また、これに関して、情報が入り次第、発信したいと考えています。

 長々と、この連載にお付き合いしていただき、有難うございました。


 質問、提案等は、どんどんお願い致します。

P.S
BESTEC AUDIO INC. 西村氏からV-Doscで使用するアンプの
スペック変更がありました。
 上記に変更を加えましたので、確認
をお願い致します。
 あと、ディバイダーについてですが、現在、ほとんどの現場で使用されているのが、XTA社のDP226
です。
これは、フランスからのデータの供給がXTAを中心になっているのが、DP226が選ばれている要因と言えると西村氏
は、語っていました。

 以上、追加事項でした。


上記の貴重な資料は、ベステックオーディオ(株)からの提供です。

より多くの人達がこのSYSTEMを理解して頂ければ幸いです。

貴重な文献に対して感謝いたします。有り難うございます。




資料提供先

ベステックオーディオ株式会社
〒130 東京都墨田区緑4丁目25−5 TEL03−5600−3685 FAX03−5600−3687


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                  こちらへast@ast-osk.comまでお願いいたします。**


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